卒業旅行 トルコ2週間の旅 12日目後半イスタンブール編
続きです。
ショッピングモールを外から撮ってみたら意外と壮観で、適度に雑然とした面白い写真になりました。窓ガラスが真青に光り輝くのって、なんか洗練された都会風の響きがあってとても好物です。
おまけに何枚かショッピングモールの写真をつけときますね。ところで最後の写真、トルコ語は一切分からないはずなんですがなぜかわかってしまう。indirimはおそらく割引って意味なんでしょうね。バザールに行ったら使おうかな。
さてモールを回ってトルコの日常を楽しんだら、旧市街の西端辺りのアクサライ駅まで引き返してもう一度観光をやり直してみることにします。見落としたモスクや観光スポットを総ざらいしますよ。
早速見つけた1つ目がこちら。アクサライ・バリード・モスクです。
今回の旅でモスクにランキングを付けるなら、筆者は迷わずこれを1位に挙げます。写真でも十分伝わってるかと思いますが、内装が尋常じゃなく洗練されて美しいんですね。色使い、細密さ、構成、天井まで完璧に彩られた精度。
しかしなぜかここは驚くほど知名度が低いらしく、大通りの人通りに反して観光客の少ないこと。また日本の旅行ブログで見かけたこともありません。なぜです?正直行かない理由が見当たらないクオリティだと思うんですけど...
続けてラーレリ・モスク。
こちらは先ほどと打って変わってとても大きくて広いモスクです。開放感のあるスペースにステンドグラスの鮮やかな光が見事に調和していて、これはこれで魅力的です。
モスクというのは基本的にイスラム教徒の祈りの場であると同時に、全ての人にとっての憩いの場という側面もあります。そのため主要ルート外のモスクに全部共通して言えることですが、静謐かつ落ち着いている場で、絨毯に腰を下ろしてリラックスするのがとても心地よいのですね。ブルーモスクとは明らかに違うモスク体験。
イスタンブール猫特集です。もっともっといますよ。
モスク周辺に居ついてる猫は必ずしもフレンドリーという訳ではありませんが、カメラを向けても逃げなかったり、眠り込んだりする子が多くて人間慣れしてるなあと感じます。
ただ博物館近くにいた猫は、追いかけると上手に筆者を弄びながら逃げるため、カメラ片手に追いかけてたらいつの間にか側道裏のよく分からない所に連れていかれてびっくりしました。なんだかアニメか映画の導入みたいでしたね。
もしかしたら1枚も上げてなかったかもしれないドネルケバブ。
日本だとトルコ料理といえばこれしか知らない人がほとんどでしょうけど、別にトルコではそこまでド定番って訳でもないと思います。あえて言えばプレート料理の方が頻繁に食べるかなあと。
トルコ料理は世界三大料理の一つなんですから、せっかくなのでドネルケバブ以外がもっと広まればいいなあと思います。他にも美味しい料理はいくらでもありますから。塩味の効いた豆スープとかピデとかドルマとか。
この日の夕食はカッパドキアで食べて感動したテスティ・ケバブ。
旧市街真ん中のお高めレストラン通りだったので値段は割と嵩んだ気はしますが、火のついた壺焼きのポットを筆者の目の前まで持ってきて、その場で壺の口を割って皿に盛り付けるという演出やってくれたので大満足です。
本当は動画にも撮ってて、せっかくなので載せたかったのですが容量的に断念。味は正直カッパドキアの勝ちでしたね。やっぱり名産料理は現地に敵わないですね。でもこれもちゃんと美味しかったですよ。トルコ料理は基本何を食べても美味しい。
卒業旅行 トルコ2週間の旅 12日目前半イスタンブール編
お久しぶりです。
実に半年前の旅行紀が完結しないうちに筆者は次の旅行に行ってしまいました。
記憶が一気に上書きされて、ただでさえ薄れてるイスタンブールの思い出がさらにぼんやりとしてきましたが、写真を見ながらざっと振り返りましょう。
クレカがお亡くなりになり、また主要な観光スポットはだいたい巡ったということもあり、今日の行動の方針はトラムで空港側(編注:この時点では旧アタチュルク空港を指す)に行き、なんとなく開拓してみるということになりました。
実は筆者は競馬を多少好むため、最初はヴェリエフェンディ競馬場に行こうとしました。もっとも普通に開催日じゃなかったので、最寄り駅ついた時点で冷静になり諦めたのですが。
写真は競馬場最寄りのゼイティンブルヌ駅近くの公園より。子供向けアスレチック施設が充実してて結構いい場所だと思います。どう考えても成人男性が一人で行く場所ではありませんがね。
地下鉄に乗り換えて空港近くのよく分からない駅で降りると、なんとショッピングモール直結なのでした。高い吹き抜けが気持ちいい。しかし1階はなぜかスケートリンク。日本だとまずあり得ない取り合わせが面白いですよね。
そして上階のフードコートで昼食です。市街地からは幾分離れたこともあり、とてもイスタンブールとは思えないぐらい安かったのを覚えています。味は...悪くはなかったはずですが...褒めるものでもなかったかな。
さて、目下一番の悩みは金欠という訳なのですが、諦めの悪い筆者はATMを見つけて再度悪あがきをします。
メインクレカは確実に死、サブのJCBクレカは暗証番号を物理的に知らない(し、そもそも海外キャッシング枠を設定していないので使いようがない)。ではVISAデビッド付きキャッシュカードは?万が一生きているとしたらこいつだけなのです。
ちょっと思い出して欲しいのですが、昨日夜に払おうとして失敗した時、1回目と2回目ではエラーメッセージが違ったんですよね。2回目は明確に暗証番号間違いで弾かれたけど、1回目に弾かれた理由、ちょっと不明瞭ではありませんか。
もしかしたら...最初韓国で引き出せなかった時も初決済だから弾かれただけで、昨日もトルコ初決済で弾かれただけだったりして。まあ実際はここまで考えて挿入していた訳じゃありませんが、ATMにVISAデビット君を挿入して、昨日の1回目の暗証番号を入力してみると。
でた。現金出て来た。100リラ。うおおおおおマジか。金欠解決じゃん。でも散々クレカ死亡ネタやったのに、翌日にはさらっと解決しましたとか絶対に言えない。落単詐欺よりひどい。そんな訳で驚愕しながらも静かにお金を抱きしめたのでした。
次はモスクと猫を追いかけた話をします。
お金がない設定ですからね。でも実際モスクも綺麗だったなあ。お楽しみに。
卒業旅行 トルコ2週間の旅 11日目後半イスタンブール編
続きです。
何はともあれまずは昼飯です。トルコだとパンはサービスなので、一品選べば後は気軽に満腹になれるのとてもいいですね。あとこの料理結構美味かったです。
さて筆者は出発前に3枚のクレジットカード類を準備していました。一つは今死んだ主力のマスターカード。2つ目はネット銀行のVISAデビット機能付きキャッシュカード。3つ目は銀行紐づけのないJCBのクレカ。
じゃあ大丈夫じゃないかと思いそうですが、そうは問屋が卸さない。
実はこのVISAデビットには2つの暗証番号が存在するのです。キャッシュカード側のパスと、デビット側のパス。ところが国内ではキャッシュカード側しか使ったことがなく、デビット側の暗証番号(4桁)は存在すら完全に失念していました。
実際最初に韓国でATMでお金を引き出そうとした時も、謎のエラーが出て2連続失敗済み。海外キャッシングの暗証番号を忘れていた筆者のポカミスです。
じゃあJCBの方はというと、こちらも稀にしか使わないため暗証番号など忘れており、国内ではコンビニ払い時に生年月日等で代用して使っていた代物。そもそもコレは強盗対策用のダミー財布に入れる見せクレカという位置づけでしたしね。
トルコではJCB加盟店が圧倒的に少なく、使える店も少ないので、悪用されるまでにはタイムラグがあるから盗まれてから停止しても間に合うだろう、という読みで一応持ってきただけの予備中の予備の1枚。
重い話なので途中に猫挟んでみました。猫可愛いから好き。
そういう訳で筆者の手元には暗証番号不明のVISAデビットと、これまた暗証番号不明のJCBが残されたという訳なのです。軽く詰んでるとしか思えませんが、何よりまずは今日の宿探しです。ところがここで意外な幸運が発生。
街角だとJCB対応店はほぼ見かけなかったのですが、ブッキングコムの予約だとJCB使える所が意外とあるじゃないですか。しかもネット予約だと忘れてしまった暗証番号(4桁)ではなく、カード裏面のCVCコードを使うため、手元にカードさえあればネット決済なら出来ると判明。
予約成立のためクレカ情報を入力させるけど、実決済は現金というホテルも多いため油断は出来ませんが、とはいえ宿だけならギリギリなんとかなりそうです。
という訳で本日の宿はこの旅始まって以来初めてのドミトリーです。
値段はなんと7ユーロ(42リラ)。ちなみに現金払いでした。もう金ないよ。
実はここに飛び込むまでにもJCBのクレカ認証が通らなくて、予約確約したいなら3時までに直接受付に来なさいと言われて「残り30分じゃん!?」と言いながらイスタンブールをダッシュしたりいろいろあったんですけど、一応寝床確保出来たからいいです。
ただ今思えばJCB認証失敗は単に海外初決済だったからという気がします。翌日以降は普通に宿を取れていたので、念のため一回止められたんでしょう。
ところで同じ部屋の外国人組と多少会話もしたんですけど
外「Is it working?」
筆「Working?No,no. I am student」
外「(壁際のコンセント指しつつ)working??」
筆「Ohhh Sorry. That concent dosen't working. Not me. Haha」
外「HAHAHA」
なんて場面があったりしました。そうだよね。俺の事じゃないよね。あとコンセントって英語だとOutletじゃん。concentは和製英語だから通じない奴だった。
そうこうしている間に夕食です。
夕方ぐらいどこか出かけても良かったんですが、お金もないし市街中心部は既に大分見終わってるしで、ずっと部屋の赤いソファの上にいた気がします。
ロカンタでは定番のトルコ煮とバターライス風味のピラウをセレクト。無難ですけど味と値段を考えるとどうしてもこれに辿り付いてしまう。美味しいです。
さて前の記事で話していた「最後の切り札」ですが、その正体とはVISAデビットの暗証番号ランダムチャレンジ。恥ずかしながら筆者は4桁の数字にそれほどバリエーションがある訳でもなく、カード自体作ったのも1月ということで、心当たりはそう多くなかったのです。
とはいえ韓国で既に2回失敗済み、ここで失敗を重ねればカード自体が止められ、万が一口座にも影響が出たら大問題。まさしく諸刃の剣です。
この決済でVISAを発動し、いざ勝負。...決済拒否。2回目...暗証番号ミス。これ以上は流石に疑われかねないので諦めて現金で払いました。切り札、不発。
さて明日はお金の掛からない遊びでイスタンブールを巡ってみようと思います。
お楽しみに。
卒業旅行 トルコ2週間の旅 11日目前半イスタンブール編
頑張って完結させるんだ。
異変は朝起きた瞬間には既に始まっていた───。
0日目編でもちらっと書きましたが、今回の旅行では寝る前に次の宿を予約するというスタイルでずっとやっていました。この日も例外ではなく、宿を予約してから就寝した所、翌朝起きたら不穏なメールが。
予約失敗した...ですと...?
CVCコード(認証コード)の入力ミスという一縷の望みを賭けて再送信です。これで失敗したら今日宿無しになるだけでなく、残り3日半を心許ない現金だけで生き延びることになります。どう考えてもヤバい。
しかしクレカ自体が死んでいないかをチェックするために、試しに電子書籍1冊を買ってみた所、こちらの決済はなぜかスムーズに通ったので、一応安心して観光に出る事にしました。
まだ不安は残りますが、アラスタバザールです。
丁度ブルーモスクの真裏ぐらいにあります。国旗といい、軒先といい実にトルコらしいバザールですね。典型的な観光客向け売り場なので、Turkish Delight(トルコのおやつ)、貴金属類、スパイス、絨毯、土産品を横目に特に何も買わず通過しちゃいます。
なんか妙に旅行慣れしちゃって、「ここで買ったら負け」みたいな気持ちになってたの今思うと逆に恥ずかしいような。もっと純粋な気持ちで商品見ておけば良かったなあ。
バザールから通りを南下していくと、通常の観光ルートからは少し外れた所に、小アヤソフィアモスクがあります。
裏通りの路地にあるため観光客は皆無。とても静かなのに大理石造りの階段教会があったり、その階段の手前まで近づくことが出来たり、あとクルアーンが読める小さな図書コーナーがあったりと、意外にも内装は充実しています。
そして外の庭園には猫が。イスタンブールはやっぱり猫の街なんですよね。モスクにいると餌でももらえるのか、結構な高確率で遭遇出来ます。しかも人に慣れてるので逃げないし。可愛い。
でも純粋に楽しかったのはここまで。
ブルーモスクがある広場まで戻り、オベリスク(5日目参照)の英文の観光案内を読みつつ、もう一度エミノニュ桟橋まで歩こうとしていると、再び「クレジットカードの認証失敗」という恐怖のメールが届きました。
支払いが出来ないならば、キャッシングはどうかと近くのATMに突っ込んでみた所、こちらも残念ながらNG。ちなみにこの頃には海外ATMの使い方をマスターしていました。まずはカード入れてそれから言語を切り替えるんですね。初日に知りたかったよ。
ところで一番大事な所チェックしてないなと思い、総利用額を見てみたら見事に原因が判明。案の定限度額オーバーですね。そして認証コード云々の問題じゃないので今日の宿の予約が吹き飛んだことも同時に確定。
ではなぜ電子書籍が買えたのかは現在でも謎のままですが...
この瞬間、主力クレカを失い、現金手持ち250リラ程度(約5000円)で3日半を生き延びねばならないという急転直下の悪夢に陥ってしまったのです。
しかも運の悪いことに、一人でスマホを片手に必死に対策を調べてると、絨毯を売りつけたい親日”風”のトルコ人が絡んできて時間をロス。俺は今クレカが死んだ一大事なんだからそんなん買う訳ないでしょ。
でもこうして追い詰められた時って、逆に人生で一番輝いてたりしますよね。筆者も実はそういうタイプで、相当困っていながらも内心めちゃくちゃワクワクしていました。
後編は「最後の切り札」の話をします。何が出てくるのかお楽しみに。
卒業旅行 トルコ2週間の旅 10日目後半イスタンブール編
いい加減完結させたい。
カドゥキョイの道路沿いで下車した筆者はそのまま海まで歩きました。
天気こそパッとしませんが、人々の憩いの場まで来てカモメの声を聴いてるとやっぱり気持ちは少し安らぎます。小さいですけど奥にガラタ塔やブルーモスクの姿が見えますね。今日の宿も対岸側なのでさっそく海を渡りましょう。
クソみたいな写真しかなくて恐縮ですがMarmarayです。
イスタンブールにおける在来線(市街部では地下鉄)ですね。余談ですが一昔前、大成建設のボスポラス海峡の地下をつなぐ海峡トンネルを作るんだ、みたいなCM流れてませんでした?それがちょうどこの路線だったりします。
実際トルコの威信が掛かっているのは確かなようで、海底を渡っている時は車内案内板に水深何mか表示されたりして。景色こそ真っ暗ですが、今俺は海の底にいるんだぞ、と思うとそれなりに楽しかったです。
ただこの路線、シルケジという駅で降りましたが、尋常じゃなく深い地下に駅があるため、地下ホームから地上まで行くのに超々ロングエスカレーター4,5本登って10分は掛かりました。信じられない。エスカレーターだいたい歩く派ですが、物理的に息が切れてもう歩けねえ...ってなったのはたぶん人生で初めてです。
シルケジ駅から数分歩くとエミノニュ桟橋です。
この景色を見るとイスタンブールに帰って来たなあ~~~!という圧倒的な感慨に浸れます。天気も回復してきましたし、ここに来たくて戻ってきたんだ、みたいな気持ちになりますね。
この潮騒とか出航待ちの船とか海鳥の鳴き声に埋もれて、ぼんやり景色を見てるとなんだか全部吹き飛んじゃって、「負けたなあ」としきりに呟いてました。行きたかった街を諦めたり、乗り合いバスで酔ったりでちょっと不愉快だった気分なんて、イスタンブールやこの景色には敵わないんですね。
桟橋沿いを歩いていると最初に来た時は悪天候で断念したボスポラスクルーズの客引きに遭遇しました。後10分で出発らしいし、15リラだし逆に乗らない理由がなかったのでさっそく乗船。
...この旅で一番後悔した事はなんですかと聞かれたら、たぶん私はこの船に乗ったことだと答えます。また酔ったんです。Feels Seasicknessです。
客引きの兄ちゃん10分とか大嘘だし、一波ごとに毎回20cmほど跳ね上げられ続けて早々に悪酔いした筆者は景色を何一つ楽しむ余裕もなくダウン。徒歩じゃ行けない北岸の宮殿等の景色が視界には入ってくるのですが、ただ横目に流れていくばかり。キッチリ2時間ほど乗った後は完全にフラフラで死ぬかと思いました。
あ、でも下船後に食べたサバサンドはとっても美味しかったです。
割と好き嫌い分かれるみたいですけど、筆者は結構ツボでしたね。骨も気にならなかったし、パリパリ生地に鯖レタス玉ねぎはまあ美味しいよね。という感想。イスタンブール名物としても有名なので船はともかく、こっちは是非一度食べてみて下さいね。
んでこの日の夕食は日本でも多少は名の通ったイスケンデル・ケバブ。
ヨーグルトと肉を組み合わせるという発想がいかにもトルコ的って感じがします。記事更新しながら気づきましたけど、船酔いしてた癖にサバサンド食べてガッツリ肉食べて意外と元気ですねコイツ。
ところでこの店、ブルーモスク裏の観光客通りなので、多少値段は張りますが英語どころか場合によっては日本語すら通じるほど。旅行客にフレンドリーに話しかけて気を使ってくれるイスタンブール初日みたいな待遇が妙に懐かしくて、それでいてなぜか気恥ずかしかったのを覚えています。離れてから1週間も経ってないのにね。
さて翌日はこの旅最大のトラブルが発生。クレカが突然お亡くなりに。
どうしてそんなことになったのか、続きをお楽しみに。
卒業旅行 トルコ2週間の旅10日目前半 アンカラ~イスタンブール編
さあ旅もいよいよ終盤です。
昨日観光から帰った後、駅でイスタンブールまでの切符を買いました。
実は当初の予定ではイスタンブールまでの途中駅であるエスキシェヒルという街に寄る予定でした。ところがコンヤで全然英語が通じなくて苦労したり、アンカラでも英語案内表示の少なさに苦しめられたりと、「観光地」じゃない街の難しさを体感した筆者は日和ってしまって断念。
エスキシェヒルは観光地としては完全に無名で、例えるなら初日本でつくば市に行くぐらい攻めた選択肢。確かにいくつか行ってみたい場所はありましたが、自分の英語力と天秤に掛けて、一路イスタンブールまで戻ることにしたのです。
写真は朝のアンカラ駅、バシュケントレイ(在来線)ホームです。前の記事で驚くほど綺麗と言ったのですが信じてもらえますか。
ところでアンカラ駅の駅員さんは完璧に英語通じました。流石は首都。
この日ももちろんEryaman駅から乗車するのですが、駅員としては英語でギリギリの外人が突然Eryamanに振り替えられたら混乱するだろうと思ったのか、切符を売る時に相当丁寧に念押しして教えてくれました。
なんなら「1時間前にはここ(アンカラ駅)に来なさい」とまで心配してくれます。でも筆者はコンヤから来るときに既に使ってるのでおそらく大丈夫。その気持ちだけ受け取っておきます。
そうして無事乗ったYHTの感想はまあ前とほとんど同じです。
線路の補強がイマイチなのか80km/h制限になり速度が250km/hから急に落ちる地域があったり、Gabze以降の市街地では日本の急行ぐらいのスピードしか出せなかったりと物足りない部分はありました。
それでも軽食は出るし、バスよりはずっと快適だし、4時間ほどでイスタンブールまで速達してくれて約1600円なら文句はありません。途中エスキシェヒル駅で降りようかとウズウズしましたが流石に我慢...。
という訳でイスタンブール到着です!!(?)
例によってYHTは未完成なので、同じイスタンブールでもアジアサイド郊外のpendik駅で降ろされます。まあこれは知ってたからいいんですが、今度はアンカラと違って代替交通が貧弱なのがデメリット。
ネット上の情報ではここから数キロ離れたKartal駅まで移動すれば、今まで見て来たような観光の中心地まで地下鉄で楽に移動できると読んだため、まずはそのKartal駅まで行ってみようと思いました。
駅から地上階に上がるとすぐ目の前がバス乗り場で熱心に客引きがあります。彼らに道を尋ねていると、奥の方にお目当ての送迎便を発見。乗り込みます。
ところがこれ結論的には大間違い。情報が古かった。
実は既にpendik駅自体から中心街への地下鉄は開通済みで、Kartalまでバスに乗る必要なんてなかったのです。しかも不幸が続くことに、この乗り合いバスが悪い意味で実にアジアらしい仕様だったせいで大変なのでした。
というのもこのバスはアジアサイドの埠頭であるカドゥキョイまで、乗客が乗りたい所で乗り、降りたい所で自由に降りられる仕様なのです。そのせいで信号もバス停も関係なく超頻繁に突然止まっては人が出入りする。もちろん標識や案内なんてありません。
さらにこのバスが通るバーダット通りはイスタンブールでも屈指の渋滞路線。そのため気の荒いトルコの運転手は隙間を見ては一気に加速して、人を見つけては急停止して、また加速して...これでは酔わない方が不思議というものです。
結局筆者はKartal駅が分からないままカドゥキョイまで運ばれました。より正確にはグーグルマップを見ながらそろそろ終点かなという所で飛び降りました。本来の目的地を過ぎていることは分かっていたのですが、中途半端なところで降りるよりは埠頭まで乗った方が次に切り替えやすいだろうという判断です。
約1時間半ぐらいこのアトラクションに乗り続けて酔った筆者は完全に疲労困憊。たった3リラでいいとはいえ、流石に二度と乗りたくありません...
写真はバスから降りた辺りで偶然見つけた猫です。ここの猫はだいたいカメラ向けても逃げないから好きです。
ちょっと記事が伸びているのでここらへんで分割します。
次は以前乗り損ねたボスポラスクルーズの話をします。お楽しみに。
卒業旅行 トルコ2週間の旅 9日目後半アンカラ編
続きです。
この日の昼食はウルス地区のちょっと洒落たレストラン。
メニューを見ながらなんとなく今日はアダナケバブを選択。めちゃくちゃ写真映えしますねこれ。細長いキョフテを中心にいつもの野菜とケチャップ風味のライスが実に派手な盛り付け。トルコらしさ満点です。
ちなみに写真やや奥のシシトウはコンヤのトラウマでビビってましたけど普通に美味しかったです。アンカラは観光客少ないので見た目の割に値段は安め。イスタンブルの中心と比べたらたぶん半額ぐらいじゃないでしょうか。
昼食の後は本日第二のメイン、アンカラ城を目指して歩きます。
でもその近くにはもう一つの有名な観光スポットであるアナトリア文明博物館があるので先にこっちに寄ってみました。
ここは小アジアにおける紀元前の発掘品等を中心に並べられている博物館です。ありがちな磨製石器や土器の他にも、世界史の資料集オタクしか知らないだろうフリギア人の展示、大きな牛(馬?)の土偶などいろいろと見どころがありました。
ただ一番面白いのはやはり2枚目の石碑です。こんな感じの展示が何十枚もあるので結構テンションも上がります。写真OKだったのも気前良かったですね。
そしてアンカラ城へ。
ここから城壁の方へと上がっていきます。城内は実は完全に観光地化された訳ではなく、中にはなんと今でも人が住んでいます。そのため土産屋沿いにトルコの伝統的な家々が共存していて興味深かったですね。
余談ですがトルコの家は2階部分が少し1階よりはみ出した作りになっているのが特徴。残念ながら分かりやすい写真は残ってませんでしたが、どうして逆じゃないのか気になります。
2枚目は楽器を使って音楽していたストリートチルドレン。結構お上手だったのでちゃんとチップは入れておきました。それにしても子供もこうしてお金を集めているのを見ると少し考えさせられますね。
アンカラ城はとにかく圧倒的に見晴らしがいいのです。
トルコといえば赤い屋根なのですが、それを何よりも象徴しているのはやはりここから見下ろした市街の景色だと思います。ちなみに国旗の色も赤。オスマン帝国ももちろん赤。この屋根にはトルコの”らしさ”が存分に詰まっています。
ただここは今でも観光地らしい整備がなされておらず、フェンス一切なし、階段の幅もバラバラ、時折強い風が吹きつけるという危険な場所でもあります。
ちなみに筆者は2枚目のような外周を歩いていたところ、段差で足を滑らせて腰を強打してしまいました。幸いスマホ等に破損はありませんでしたが、この傷は帰国後までずっと痛かった...。
腰が痛かったのと、場内にいい感じのカフェを見つけたので入店。
注文はもちろんチャイ。なぜならトルコだから。城の中という観光地ですが、値段は5リラ(100円)で良いそうです。本当チャイ文化日本に来ないかな。
2枚目はそのカフェの窓辺からの1枚です。この旅行の中で一番気に入ってる写真を一つ選べと言われたら私はこれを選びます。店内も静かだったし、非常に優雅な時間を過ごすことが出来ました。ここは本当に再訪したいですね。
この日の夕食はホテル近くのレストラン。
アンカラ的にはハイクラスなのか、サービスがとってもいいし、店の雰囲気も安らぎと適度な盛り上がり、そして高級感があって良かったですね。一日を締めくくるに丁度いい店に来ることが出来ました。
ところでこういうメインディッシュのことを、筆者は勝手に「トルコ煮込み」と呼んで日本でもよく再現しているのですが、適当に作っても絶対美味しくなるし大好きなんですよね。コツは無水調理気味にして最後まで弱火、主な味付けをトマトペーストにすることでしょうか。一度試してみて下さい。
という訳で一番楽しかったアンカラ編はここまでです。
明日は再びYHTに乗り込みます。お楽しみに。